オードブルやお通しで料理人の腕をチェックする人も

日本ではオードブルといわれるようなものはない、と思われがちですが、実は日本は昔から同様のスタイルで食事を楽しんできました。一般にはお通しといわれるもので、居酒屋などでもテーブルにつくと注文と同時に出されます。箸付ともいわれますが、料理が出るまでの間につなぎとして食べるものという位置づけです。注文した料理が出るまでの間ですから、食欲がわくような肴(さかな)でなければなりません。

小鉢で出てくるような少量であることや、酸味がきいていて食事が美味しく感じられるもの、お酒のつまみとしてなら濃厚でまったりとしたものなど、季節の材料で作ると美味しい一品になります。居酒屋や小料理屋の場合、オードブルという分野が明確になっているわけではなく、むしろ小鉢として提供されることが多いかもしれません。魚介類の和え物や酢の物、野菜のお浸しあたりがよく提供されます。オードブルとして料理を注文するなら別ですが、お通しとなると店側の提供になりますからあまり材料費をかけずにちょっとした一品を作ることが多いです。

残り野菜で作れるものや、貝柱や貝ヒモ、煮凝り(にこごり)など、料理の仕込みの間でできる材料で作る工夫がされていることが特徴で、料理が得意な人の中には、このようなお通しを楽しみにしていることもあります。その店の仕入れや料理人の腕はお通しを見ればわかるという人もいるくらいですから、オードブルの分野だからといってあなどることはできません。

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